「奨学金を借りれば大学に行ける。でも実際にいくら返すことになるのか、ちゃんと計算したことがなくて不安」という経験はありませんか?
進学を控えた子どもを持つ親御さんの多くが、奨学金をなんとなくわかっているけど正確には把握していない状態のまま判断を迫られています。無利子なら安心、返済は社会人になってからだから今は考えなくていい——そんな感覚で借りてしまい、返済が始まってから金額の重さに気づくケースは少なくありません。
奨学金の多くはもらえるお金ではなく借りるお金です。大切なのは、家庭の状況と返済の見通しを数字で確認した上で、親子で納得して判断することです。
生徒や保護者の方と接する中で、奨学金のことをよく調べずに借りてしまったという話を耳にすることがあります。給付型・貸与型の違い、総返済額の計算手順、借りるべきかを判断する家計チェック、返済が苦しくなったときの救済制度を整理します。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の借入を推奨するものではありません。制度の最新情報は日本学生支援機構(JASSO)の公式サイトでご確認ください。
奨学金はもらえるお金じゃない?借りる前に知っておきたい基本
「奨学金を借りれば大学に行ける」という感覚は間違いではありません。ただし借りるという言葉の重さを正確に理解しているかどうかで、卒業後の返済生活は大きく変わります。まずは制度の全体像と、判断を誤らせやすい思い込みを整理しましょう。
給付型と貸与型(第一種・第二種)の違い
奨学金は、大きく給付型と貸与型の2種類に分かれます。貸与型は、さらに無利子の第一種と有利子の第二種に分かれます。
- 給付型:返済不要・利子なし。住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯が主な対象で、授業料・入学金の減免とセットになる
- 第一種(貸与):返済必要・利子なし。利子がつかない分、学力・家計の基準がやや厳しめ
- 第二種(貸与):返済必要・利子あり。基準は比較的緩やかで、利用者が多い
JASSOの「令和4年度学生生活調査」では、大学生のおよそ2人に1人(大学昼間部で55.0%)が何らかの奨学金を利用しています。JASSOの奨学金に限っても、大学学部生の約3人に1人(32.3%)が利用しています。そして、その中心は返済不要の給付型ではなく、卒業後に返す貸与型です。
奨学金=返さなくていいお金と思い込んだまま手続きを進めると、後からこんなに返すのかという驚きにつながります。まずは、わが家が給付型の対象になるのか、貸与型を使うことになるのかを早めに確認しておきましょう。
参考:令和4年度学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査 | JASSO
親が陥りやすい「みんな借りている」「子どもに実感がない」という落とし穴
制度の誤解に加えて、判断を誤らせやすい思い込みがあと2つあります。
1つ目は、みんな借りているから大丈夫という根拠のない安心感です。多くの学生が利用しているのは事実ですが、それはわが家にとって適切な借入額かとは別の問題です。友人の借入額をそのまま当てはめたり、借りて当たり前という空気に流されて給付型や授業料減免の検討を後回しにしたりしていないか、一度立ち止まって確認しましょう。
2つ目は、子ども自身に自分の借金だという実感がないまま契約してしまうことです。貸与型奨学金の契約者は子ども本人で、卒業後に返済するのも本人です。「手続きは親がやっておくから、あなたは勉強に集中して」という気遣いが、かえって子どもを困らせることがあります。借入総額や返済期間を知らないまま在学期間を過ごし、返済開始の通知で初めて現実を知る——このすれ違いは、親子で数字を確認しておくだけで防げます。
返済は卒業直後から——なんとかなるが一番危険な理由
社会人になって少し余裕ができてから返済を考えようと思っていても、奨学金の返済は待ってくれません。JASSOの貸与型奨学金は、貸与が終わった月の翌月から数えて7か月目に返還が始まります。3月に卒業した場合、返済はその年の10月頃から始まります。
2024年の大学卒の初任給は平均約24万8,000円です(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)。社会保険料や税金を引いた手取りは約19〜20万円で、そこから家賃・食費・光熱費・通信費を差し引くと、返済に回せる余裕は思っているより多くありません。社会人2年目からは住民税の負担も加わり、手取りがさらに減る点も見込んでおく必要があります。
総返済額はいくら?自分で計算できる返済シミュレーション
「毎月〇円返す」というイメージだけでは、最終的にいくら返すのかが見えてきません。大切なのは、月々いくら借りるかではなく、最終的にいくら返すかという総返済額です。ここでは、自分で計算するための手順と、公式ツールの使い方を順に整理します。
利子・返済期間・月々の返済額を計算する3つの手順
総返済額は、次の3つを順番に確認すると把握できます。まず、借入総額を確認します。月々の貸与額×貸与を受ける月数(在学期間)で決まります。次に、利率を確認します。第一種は無利子です。第二種は利率固定方式か利率見直し方式かで適用される利率が変わります。最後に、返済期間を確認します。返済回数は借入総額に応じてJASSOが定めており、自分で自由に選ぶことはできません。
この3つが分かれば、第一種は借入総額÷返済回数で月々の返済額を計算できます。第二種は、これに利息分が上乗せされます。手計算でおおよその感覚をつかんでから、公式のシミュレーションで正確な数字を確認するという順番がおすすめです。
第一種・第二種で総返済額はこう変わる
同じような金額を借りても、奨学金の種類によって総返済額は変わります。
第一種(無利子)の場合、利子がつかないため、総返済額は借入総額とほぼ同じです。JASSOの返還例では、月5万円を4年間(48か月)借りた場合、貸与総額は240万円です。この場合、定額返還方式なら月々約1万3,333円を約15年(180回)かけて返すことになります。
第二種(有利子)の場合、借りた元本に利息が加わるため、総返済額は借入総額を上回ります。月額8万円を4年間借りると、借入総額は384万円です。第二種の利率は貸与が終わる月に決まるため、借りる時点では正確な利率が分かりません。仮に利率1.641%・20年(240回)で返す場合、月々の返済額は約1万9,000円、総返済額は約450万円になる計算です。
利率には2つの方式があり、申し込み時にどちらかを選びます。利率固定方式は、返済が終わるまで利率が変わりません。利率見直し方式は、おおむね5年ごとに、市場金利にあわせて利率が見直されます。
近年は市場金利の上昇にともない、第二種の利率も上がってきています。選んだ方式とその時々の金利によって総返済額が変わる点を押さえておきましょう。
ここまでの計算は、ひとつの例です。実際の返済額は、借りる金額・種類(第一種/第二種)・返済期間によって大きく変わります。
「うちの場合はいくらになる?」を親子で確かめられるように、大学費用シミュレーター+親子対話ガイドを用意しました。進学先・住まい・奨学金の条件を入れると、4年間の費用と返済の見通しが一覧で出ます。数字を見ながら話し合うための質問例もついています。
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JASSOの公式ツールで、借りる予定の金額を試算する
自分で計算するのは難しそうという場合は、JASSOが無料で公開している奨学金貸与・返還シミュレーションを使いましょう。いくつかの質問に答えるだけで、貸与総額・毎月の返還額・返還が終わる時期を試算できます。
- 学校の種類・貸与月額・貸与期間(在学年数)を入力する
- 第二種の場合は、利率固定方式と利率見直し方式の両方で試算してみる
- 出てきた毎月の返還額と返還が終わる年齢を、親子で一緒に確認する
学校種別・貸与月額ごとの返還例も一覧で掲載されているため、大まかな目安をつかむだけならそちらも参考になります。
手取り収入と照らして、返済負担を確認する
試算した数字は、卒業後の手取り収入と並べてはじめて意味を持ちます。JASSOのデータによると、大学学部生の平均貸与総額は313万円、平均返還年数は15年です。単純に均等返済すると、月々の返済額は1万7,000円台になります(第二種の場合は利息が加わります)。
返済額が無理のない範囲かどうかは、次の3点で確認しましょう。
- 家賃や生活費を差し引いた自由に使えるお金の中に、返済額が無理なく収まるか
- ボーナスなど不安定な収入をあてにした返済計画になっていないか
- 教育ローンの返済協力など、他の借入と合算しても無理のない範囲に収まるか
借りている間の感覚ではなく、卒業後の給与明細からこの金額が引かれるという具体的な場面をイメージしておくことが、後悔しない判断につながります。
奨学金を借りるべきか?わが家で判断する手順と上限ライン
仕組みと返済の現実がわかったら、次はわが家は借りるべきか、いくら借りるべきかを判断します。奨学金は借りる・借りないの二択ではありません。貯蓄・教育ローン・奨学金を組み合わせ、本当に必要な金額だけを借りることで返済負担を抑えられます。
まず家庭の教育費予算を見える化する
いくら借りるかを決める前に、家庭でいくら用意できるかを把握するのが先です。この数字が見えないまま決めると、借りすぎたり、逆に足りなくなったりします。整理すべき数字は3つです。
まず、現在の教育費貯蓄額です。学資保険・定期預金・NISAでの積立など、教育費として準備してきた資金の合計を確認します。
次に、進学にかかる総費用です。学費(入学金・授業料)だけでなく、教材費・実習費、一人暮らしの場合の家賃・生活費、引っ越しや家財道具といった入学時の一時費用まで含めて計算します。自宅を離れて進学する場合、生活費が学費と同じかそれ以上になることも珍しくありません。
JASSOの「令和4年度学生生活調査」によると、大学(昼間部)の年間学生生活費(学費+生活費)の平均は182万4,700円で、4年間では約730万円になります。進学先や居住形態で大きく変わるため、志望校の条件で計算してみましょう。
参考:令和4年度学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査 | JASSO
貯蓄・教育ローン・奨学金をどう組み合わせるか
不足額は、3つの手段の特性を活かして組み合わせます。
貯蓄は、最初に使う資金として活用します。先に使うほど利子の支払いを減らせます。教育ローン(国の教育ローンなど)は、保護者が借りる人・返す人で、入学前後の一時的な支出(受験料・入学金)に向いています。親が返済するため、老後資金との兼ね合いに注意が必要です。奨学金(JASSO)は、学生本人が借りる人・返す人で、在学中の継続的な支出(授業料・生活費)に向いています。貸与型は卒業後に本人が返済します。
日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)は固定金利で、子ども1人につき原則350万円(一定の要件を満たす場合は450万円)まで借りられます。金利は市場金利を反映して変わり、2026年6月時点では年3.75%(固定)と以前より高い水準です。申し込み前に必ず公式サイトで最新の条件を確認してください。
組み合わせの一例は、次のとおりです。まず貯蓄で入学金と初年度の授業料をまかないます。次に第一種奨学金を必要な分だけ借り、それでも足りない分を第二種で最小限補います。
給付型→第一種→第二種の順に検討し、給付型は予約採用で早めに動く
どの奨学金を使うかは、条件の良い制度から順に検討するのが基本です。まず給付型(返済不要)の対象になるか確認し、次に第一種(無利子)の対象になるか確認します。それでも不足する場合に、第二種(有利子)を検討します。
給付型は、条件が合えば最も活用したい制度です。主な条件は、住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯であること、学習意欲があること、進学先が対象校であることです。2025年度からは、子どもを3人以上扶養する多子世帯も、所得制限なく一定額まで授業料・入学金の減免を受けられるようになりました。
給付型には、高校3年生の春から夏にかけて申し込む予約採用があります。入学前に採用が内定するため、入学後に申し込む在学採用より進学の見通しが立てやすくなります。知らなかったから申し込めなかったという機会損失を防ぐためにも、高校2年生のうちに担任の先生や進路指導室に相談し、対象になりうるかと必要書類を確認しておきましょう。
借りすぎを防ぐ上限ラインを家庭で決める
「結局、いくらまでなら借りていいのか」——この上限を先に決めておくことが、借りすぎを防ぐ実践的な方法です。絶対的な正解はありませんが、1つの目安は、借入総額を卒業後の想定年収のおおよそ1年分以内に収めるという考え方です。初任給の年収が250万円前後と想定されるなら、借入総額もその範囲に収まるよう金額や期間を調整します。
- 借りられる限度額ではなく、卒業後に無理なく返せる金額を上限にする
- 上限を決めたら、その金額にした理由も子どもに説明する
- 上限を超える場合は、進学先や生活スタイル(自宅通学か一人暮らしか)も見直す
将来の収入を正確に予測することはできません。それでも、借入総額が想定初任給の何か月分にあたるかを考えるだけで、借入額の妥当性が見えてきます。ただし順番を間違えないことが大切です。奨学金を返すために進路を選ぶのではなく、本当に学びたい道を選んだ上で返済計画を立てましょう。
返済が苦しくなったら?延滞のリスクと救済制度
「もし返済できなくなったらどうしよう」という不安を抱えたまま借りるより、あらかじめ救済制度を知っておくほうが心の負担は軽くなります。ここでは、延滞したときに何が起きるのかと、困ったときに使える制度を整理します。
延滞すると総返済額が膨らみ、信用情報にも影響する
通常どおり返済を続けていれば、総返済額が当初の見込みを大きく超えることはまれです。しかし、次のような条件が重なると負担は大きく膨らみます。
延滞金として、返済が遅れた分に対して年3%の延滞金が課され続けます。延滞が長引くほど負担が積み重なります。また、返還開始から6か月経過後に延滞が3か月以上続くと、個人信用情報機関に延滞の記録が登録されます。記録は一定期間残るため、住宅ローンやクレジットカードの審査に影響する可能性があります。さらに延滞が続くと、残額の一括返済を求められることがあります。
第一種と第二種を併用したり、大学院まで貸与を続けたりして借入総額そのものが大きくなるケースも、返済の負担が重くなる典型です。
参考:延滞金 | JASSO
減額返還・返還期限猶予・所得連動返還方式を知っておく
JASSOには、返済が難しくなったときに使える制度がいくつかあります。
減額返還制度は、月々の返還額を2分の1・3分の1などに減らし、その分返還期間を延ばす制度です。総返還額は減らないものの、月々の負担を軽くできます。返還期限猶予制度は、災害・病気・経済的困難など一定の事由に該当する場合に、返還の期限を先送りできる制度です。所得連動返還方式は、第一種奨学金を対象に、その年の所得に応じて返還月額が変わる方式で、願い出と審査が必要です。返還免除は、本人の死亡、または心身の障害で返還できなくなった場合に、未返還額の全部または一部が免除される制度です。
いずれの制度も、滞納してから使うものではなく、返済が難しくなりそうな段階で自分から願い出ることが前提です。制度を知らないまま滞納を続けると、延滞金が加算されたり信用情報に影響が出たりします。苦しいと感じた時点で、まずJASSOに相談することを親子で確認しておきましょう。制度があるから大丈夫ではなく、万一への備えとして知っておくという位置づけです。
参考:月々の返還額を少なくする(減額返還制度) | JASSO
奨学金の話を親子でするには?話し合いの進め方と金融教育への活かし方
仕組みを知ることと、家庭で実際に話し合えることは別の問題です。大切だと分かっているのに話せない状況には、共通した原因があります。そして、奨学金を借りるかどうかの判断そのものが、子どもにとって人生で最初の大きなお金の意思決定になります。
「子どもにお金の心配をさせたくない」という遠慮が招くすれ違い
教育費の話を避ける理由で多いのが、子どもにお金の心配をさせたくないという親心です。この気持ちは自然ですが、意図しないすれ違いを生むことがあります。
子どもは、親が思っている以上に家庭の経済状況を敏感に察しています。進学の話をすると親の表情が曇る、でも具体的な話はされない——そんな空気の中で育つと、聞いてはいけないことなのかもしれないと感じるようになります。正確な情報がないまま察するのは、たいてい実際より深刻なイメージです。心配させたくないという遠慮が、かえって子どもを不安にさせているという逆説がここにあります。
お金の話をすることと、心配させることはイコールではありません。「奨学金を使う可能性があるから、一緒に考えよう」という話は、子どもを不安にさせる話ではなく、現実を一緒に準備する話です。
子ども自身が仕組みを知らない——中学生のうちから利子の基礎を伝える
子ども側にも、話し合いを難しくする原因があります。奨学金・利子・返済という言葉の意味を知らないため、話を聞いても実感が持てないのです。学校で奨学金の仕組みを体系的に学ぶ機会はまだ十分ではなく、第一種と第二種の違いや総返済額まで理解している高校生は多くありません。
基礎知識だけなら、中学生のうちから少しずつ伝えられます。いきなり金利や返還方式の話をする必要はありません。
- 「100円を借りて101円返す」という身近な例で、利子の仕組みを説明する
- 無利子(第一種)と有利子(第二種)の違いを、簡単な言葉で伝える
- 住宅ローンなど家族の身近な借入を例に、借りたら返すという感覚を伝える
土台となる知識があれば、高校生になって奨学金が現実的なテーマになったとき、話がスムーズに進みます。
いつ・何から話す?高校2年生の春と数字を使った切り出し方
完璧なタイミングはありませんが、高校2年生の春ごろという目安を持っておくと実用的です。志望校が固まり始める前に費用と奨学金の話をしておけば、志望校選びの段階から現実的な判断ができます。
最初から総返済額や利子計算の話をすると、子どもは身構えてしまいます。入り口はどんな大学に行きたいかという子どもの希望から始め、「そのためのお金はこういう仕組みで用意することになりそうだよ」と続けるのが自然です。ニュースで奨学金の話題を見たときも、切り出すきっかけになります。
話が具体的になってきたら、JASSOのシミュレーションで試算した数字を一緒に見ましょう。奨学金は将来大変だからと抽象的に伝えるより、「この金額を借りたら、卒業後に毎月〇円を〇年間返していくことになるよ」と数字で見せるほうが、子どもにはずっと実感が湧きます。客観的な数字を間に置くことで、説教ではなく将来の計画を一緒に考える会話になります。
一度で全部決めようとしないことも大切です。「今日は仕組みだけ確認しよう」「来月は実際の金額を計算してみよう」と分けるほうが、親子どちらにとっても負担が少なくなります。
「一緒に決めた」と言える判断プロセスと、返済の約束
「借りる・借りない」という結論だけを伝えるのは、もったいないことです。大切なのは、結論に至るまでの過程を子どもと一緒にたどることです。総費用の計算、貯蓄との比較、返済シミュレーション——この一連の流れを子どもにも見える形で進めてみてください。
- 結論だけでなく、判断の理由と比較したデータも見せる
- 自宅通学か一人暮らしかなど、子どもの希望も判断材料に入れる
- 親が決めたではなく一緒に決めたという感覚を持たせる
借りると決めたら、申し込みの前に返済についての約束を言葉にしておきましょう。口約束だけでなく簡単なメモに残しておくと、後々の食い違いを防げます。
- 返済の責任は子ども本人にあることを確認する
- 返済が苦しくなった場合に、親がどこまでサポートするかの方針を決めておく
- 減額返還・返還期限猶予などの制度も、困ったときの選択肢として共有する
なぜうちはこの金額を借りることにしたのかを子ども自身が説明できれば、それは教科書では得られないお金の学びです。この経験は、将来住宅ローンなど大きな借入をする場面でも活きる金銭感覚の土台になります。
奨学金を借りるかどうかは、金額を「見える形」にしてから親子で決めるのがおすすめです。ご家庭の条件で試算できるシミュレーターは[大学費用シミュレーター+親子対話ガイドを見る]からご覧いただけます。
まとめ:奨学金は借りる前に親子で数字を確認しよう
奨学金の多くは返済が必要な貸与型で、返済は卒業した年の秋頃から始まります。総返済額は、借入総額・利率・返済期間の3つで決まります。借りる前にJASSOの公式シミュレーションで試算し、卒業後の手取りと照らして無理がないかを確認しましょう。
いくら借りるかは、借りられる限度額ではなく、総費用から貯蓄などを差し引いた不足額で決めます。給付型→第一種→第二種の順に検討し、家庭で上限ラインを決めておけば借りすぎを防げます。この判断のプロセスを子どもと一緒にたどること自体が、金融教育になります。まずは借りる予定の金額で、毎月いくらを何年返すのかを親子で一度確認してみてください。




